技術部長から

かめさんはね、大学院でリチウムを平滑にめっきする方法について検討しているんですよね?それで、問題となるのはリチウムのデンドライト析出だと思うんですけれども、今後、かめさんはその問題をどう解決していこうとお考えですか?実は我々も似たような課題を抱えておりまして、何かヒントを頂けたらいいなぁと思っているんだけれども



そうですね、今後私がやろうと考えているのは次の2つになります。一つ目は…(私と企業双方の秘密のため、ココでは記載せず)



なるほどねぇ~、それは今まで考えたことがありませんでした。あとね、かめさんはつくばで研究をやられていると聞いたんだけれども、つくばで研究するにあたって何か大変な事はありますか?



あっ、これも進研ゼミで習ったやつだ!
一番大変なのは、私が実験遂行のため使用している実験装置がつくばでしか使用できない点にあります。つくばへ行く前に”その出張期間中に何を実験すべきか”全て決めておかねばならず、もし自分の想定していたシナリオが崩れた際にどうすべきかも何個かプランニングしておかねばならないのです。また、出張中は研究室の仲間と離れ離れになるので話し相手が全くおらず、一日にスーパーのレジ係のお姉さんとしか話さない…なんて事もザラに起こってしまいます。そうした意味ではメンタル面でも大変です。体力・研究力双方ともにタフさが求められる実験テーマだなぁと思います



そうですか。それじゃあ最後に、かめさんの性格試験ではプレッシャーへの耐力という項目が一番評点が低くなっているんですよ。そこでお聞きしたいのですが、かめさんが過去に一番プレッシャーを感じた経験について教えて下さい



私が一番プレッシャーを感じたのは、高校1年生の時に出場した東京国体 (馬術競技) です。一年前、初出場で初優勝という記録を残し、周囲の馬術関係者からは「来年も優勝間違いなしっ!」と、高い成績を当たり前のように期待されていました。ですが、私にとってそのプレッシャーはあまりにも重く、期待に応えられるだけの実力がまだ備わっていない状況でした。連覇を目指し、自分なりに頑張ってみました。しかし、残念ながら5位に終わりました。プレッシャーのせいで手元の感覚が狂ってしまい、いつも通りの走行が出来なかったのです。あまりにも悔しくて大泣きし、(来年こそは絶対優勝する…!)と固く決心して猛練習しました。それが翌年の長崎国体での3種目入賞に繋がったと思っています



正直言って、私はプレッシャーに弱い人間です。意志力は比較的強いのですが、ひとたび過度に期待されれば途端に脳や体が動かなくなってしまいます。今後、企業で働く際には、少し肩の力を抜き、物事を楽に進めていきたいと考えております。がむしゃらに突っ走るだけではなく、ちょっとだけ背伸びして、広い視野を持つことを心掛けていきたいです



そうですか、たとえプレッシャーに負けてしまっても、持ち前の負けん気で絶対に成果を出して見せるのですね。あなたの事がよく分かりました。私からは以上です、応援しています
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