週刊オックスフォード§5 メンタルが上昇傾向に。おいおい、勝手にワシのバターを食うんじゃないよ笑!

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【34日目・リア幸28】11/4 (土):胸がつかえる。喀血の予兆

一週間前から胸元に何かが詰まっているような違和感がある。お餅やキノコなど変なものを食べたわけではないので決して物理的な要因じゃない。思い当たるのは精神面だ。あまりにストレスをため過ぎて息苦しさを覚えるケースがこれまでに何度かあった。つくば出張で実験に追い込みをかけた時、またいくら頑張れども決して途切れぬTo Doリストを見てうんざりした時など。ストレス耐性はさほど高くない。ストレスに打ちひしがれたのち復活する速さには自信があるが。最も苦しかったのがM2の8月。自身の論文が連続でリジェクトされ、辛さの限界に達して自宅のトイレで口からピュッと血を吐いた。まるで夏目漱石のようじゃないか。漱石よりかは低スペックだが、喀血・旧帝大卒・イギリス留学・純文学好きなど幾つか似通った点がある。何より私、座右の書が『夏目漱石全集』なのだ。漱石の作品を愛しすぎた挙句、ストレスを感じやすい体質まで自ずと似てしまったということだろうか。

いま感じている胸の苦しさは、M2で喀血した1週間前とほぼ同じ感覚。常に緊張した状態。”リラックスしよう”と体を弛緩させているとき以外は力が入っている。自分の力では今の状況をどう打開しようもない点が似ている。

  • M2の8月:論文のアクセプト/リジェクトは査読者が決めるのでどうしようもない
  • D1の11月 (現在):安全講習を受けさせてくれなきゃ実験を始められない。講習の受講タイミングは安全講習係次第なのでコチラからはどうしようもない (1か月以上催促し続けているのだが…)

と構造は「同じ」と言っても良い。加えて最近、投稿した論文が2回連続でエディターズキックを食らった [研究室生活春夏秋冬D1・9月編]。”査読にさえ回らないのかよ…”と精神に甚大なダメージを被った。次の雑誌へ早く再投稿したい。インパクトファクターなんかどうでもいいから、早く論文として形に残して次の研究に移らせてくれ。だが指導教員が”待った”をかけた。うまい具合に説得されてオックスフォードで追加実験してから再投稿する運びに。肝心の追加実験に1か月以上も取り掛かれていない。もどかしい事この上なく、イライラの募ることキラウエア火山の如し。

実験を始められない状況が今後も続くようならば、ストレスが体へさらに蓄積されて再び喀血するかもしれない。既に唾を飲み込んだとき血の味 (ヘモグロビンの味) を強く感じ、口からいつ血を吐いても決して不思議ではない予断を許さぬ事態である。形勢の好転しそうな気配が一向に見られぬのも辛い。何のためにオックスフォードまで飛んできたのか自分でもよく分からない。ストレス耐性を付けるためだろうか?日本をもっと好きになるためだろうか?そんなのわざわざイギリスへ行かなくてもできるじゃないか。半年と300万円を費やしてまでやる価値があるとはどうしても思えない。何もかも失った末に”悟りの境地へ入れ”ということか。エディンバラ旅行が良い気晴らしになってくれたらな… たぶんならぬと思う。エディンバラ城内を回っている時も終始イライラしている様子が思い浮かぶ。

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