【博士就活】内定獲得にインターンシップ参加は不可欠なのか?

こんにちは!札幌と筑波で電池材料研究をしている北大化学系大学院生かめ (D2)です。D1の1月中旬より就活を始め、それからおよそ一か月で某大企業へ内定しました。

この記事では、博士就活におけるインターンシップ参加の必要性について考えてみます。

  • インターンに行くべきか迷っている就活生の方
  • インターンへ行けなかった場合の戦い方を知りたい方

こうした方々にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

かめ

それでは早速始めましょう!

目次

参加できるならしておくに越したことはない。けれども…

近年、博士人材の有用性が日系企業に伝わるにつれ、博士人材の採用数を増やそうとする動きが少しずつ広がってきました。博士に経団連の就活ルールは不適用。博士人材にどれだけ早くツバを付け、企業へ抱きかかえてしまっても構わないのです。優秀な人材を他社に先んじて自社へリクルートせねばなりません。人材獲得競争に勝つ方策の一環として、博士学生向けの就業体験 (インターンシップ)が催されるようになりました。成果を残した博士学生が早期選考ルートに乗って即・採用という形。通常応募よりもインターンで案内される特別選考ルートの方が早く内定を頂けます。博士学生にとっても有難い話。ただでさえ大変な博士課程を出られる見込みが早期に立てられたならば、「大学院脱出に向けて頑張ろう!」と未来に希望を見出せ、心が楽になってきますから。

もしもインターンに参加出来るなら参加しておくに越したことはありません。時間を作れる方は是非参加し、早期選考ルートに乗って内定を掴んで下さい。しかし、博士の学生は修士の方と比べ、あまりインターンシップへ行かないようです。平均参加社数は1.4。一社も行かなかった学生が半数 [Ph.Discover]。やはり、博士学生は研究で忙しい。規定本数だけ論文を出版しなくては何年かかっても修了できないため、みな血眼になり、論文を書くためのデータ集めに日々奔走しているのです。インターンに参加できる時間的な余裕はほぼありません。まして、将来について腰を据えて考える時間さえなかなか作られないのが現実。

私はインターンへ行かずに内定までこぎつけた

後輩のAさん

インターンに行かなかったら企業から内定を貰えないのではないでしょうか?

かめ

そんなことはありません。少なくとも私は内定をいただけました

読者の方は「インターンに行かなくて本当に大丈夫なの?!」とお思いになったかもしれません。皆さん、安心して下さい。インターンへ行かなくても企業から内定を貰えます。少なくとも私は内定しました。私以外にも毎年多くの博士学生がインターン参加社数ゼロから内定に至っているのです。インターンはあくまで早期抱え込み策の一環で行われている営み。博士人材をインターン後の早期選考でだけでしか採用しないわけではありません。

皆さん、ちょっと考えてみて下さい。そもそもですよ、博士課程で行っている研究自体がある種の知的労働じゃないですか?実験や研究発表、後輩の面倒見、先生のご機嫌取りなど様々な業務をこなしています。つまり、我々博士学生は日々、大学でインターンシップに従事している訳です。博士課程を修了する頃には2~3年もの実務経験に。わざわざ企業へインターンに行かなくても研究室での仕事だけで十分な経験を積めるはず。えっ、大学のインターンは無給じゃないかって?知らないですよ。お賃金のことは指導教員に文句を言ってください。ていうか、私だって無給ですよ。学振からは月20万円いただいているけれども、北大からは一円たりとももらっていませんから。

大学での研究&学会発表が最高の就活対策になる

先述のように、博士学生は研究室で日々、知的労働に従事しております。その仕事のハードさは、わざわざ企業へ出向いて就業体験をしなくても構わない(する気が起こらない)ほど過酷を極めます。

もしかしたら「就職活動 (就活)をする時間が無い…」とお嘆きになるかもしれません。大丈夫。大学で行っている研究活動が最高&最強の就活になりますから。企業が博士に求めているのは専門性や研究力、課題発見力などです。修士の学生より三年長く大学へ居る分、こうした実戦的能力を有して企業へ入ってくれることを切望しています。特に重要なのが課題発見力。新規事業を打ち立て、推進するのに不可欠な能力。最近は時代の移り変わりが非常に激しいです。どの企業もメイン事業の一本槍では倒産してしまう危険をはらんでいます。企業は事業の多角化を目指さねばなりません。そのためには新規事業の打ち出しが不可欠であり、事業創造力を持つと期待される博士人材が欲しくてたまらないのです。課題発見力は、研究室で熱心に研究していれば自然と身に着けられます。就活対策本を真似して面接用の変なテクニックを会得するより、真剣に研究して企業に求められる力を伸ばす方が企業から求められる人材になれます。

もしも何か就活のためにやっておきたいことがあるならば、学会へ積極的に参加し、講演されてみてはいかがでしょう?学会では自分の分野に関連する企業の方も参加しておられます。発表終了後、企業の方から「株式会社○○の△△です。さっきの講演、面白かったです~」と名刺交換するチャンスも。運が良ければ「ウチの会社に来ませんか?」とリクルートされるかも。博士学生が学会を機に、会社へ採用された事例もあるようです。論文出版も怠れません。我々博士学生が対外的に示せる努力の証は出版済み論文ですから。会社の技術者が論文を見、”この論文、面白い!”と感じたら、論文に記されたメールアドレスへ「ウチと共同研究しませんか?」と連絡を入れることが考えられます。共同研究から内定までは一直線。就活っぽいことを一切しなくても企業から内定を貰えるかもしれません。

最後に

個人的に、博士学生はインターンシップに参加する必要はないかなと感じます。”会社で働く感覚を体感したい”とか”どうしても早期選考ルートを確保したい”とかいった方はインターンへ参加なさるのが宜しいかなぁ、と。

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