こんにちは!札幌と筑波で電池材料研究をしている北大化学系大学院生かめ (D2)です。博士課程早期修了後、地元・広島の某大企業への就職が決まりました。いわゆる【Uターン就職】です。大学進学時に離れた地元へ就職を機に戻る形になります。
どこで就職しようか迷っていた際、Uターン就職のメリットとデメリットについても考えていました。この記事では、私が就職先選びの際、頭の中で考えていたUターン就職のメリットとデメリットについて記していきます。
それでは早速始めましょう!
Uターン就職のメリット
Uターン就職のメリットは4つ⇩
- 地元を離れる前に作った人間関係を使って円滑に会社員生活を始められる
- 都会の喧騒から逃れられる!広々とした家や公園でのびのびと過ごせる
- 地元に根付いた企業が多く、転勤が少ない
- 『土地が合わないから』という理由で転職せずに済む
以下で一つずつ解説していきます。
地元を離れる前に作った人間関係を使って円滑に会社員生活を始められる
縁もゆかりも無い土地へ就職する場合、周囲に友達や知り合いがいなくて寂しい思いをするでしょう。困ったときに頼れる人間が近くに居ないというのは結構辛いもの。
私自身、広島市から北大のある札幌市に進学しました。札幌に知り合いはおらず、全くのゼロからの人間関係構築となったのです。高校までなら毎日クラスで顔を合わせる同級生とすぐに仲良くなれ。大学は違う。自分と全く同じ時間割で講義を受ける人は一人もいません。誰かと仲良くなりたくても接点がない。部活やサークルに入りでもすれば友達は簡単にできるものの、不器用な私は新歓時期にボーっとしていて団体に入りそびれました。大学生活四年間、一人での行動を強いられたのです。めちゃくちゃ寂しかったですよ。毎日のように「大学、辞めたいなぁ…」と呟きながら一人で走ったり本を読んだりしていました。
Uターン就職した場合、大学進学前に築いた地元での人間関係を使えば寂しい思いをせずに済みます。友達作りをせずとも既に友達がいるという点は大きいのではないでしょうか?昔の知り合いに連絡すれば簡単に結婚相手が見つかる可能性も。マッチングアプリで相手を探すよりも気心の知れた相手の方が良いでしょう。それに、地元にはマイホーム、つまり実家があります。困ったときは実家へ駆け込み、両親に助けてもらえます。「お腹減ったー」「電気止められた…」と泣きつける相手は親ぐらいでしょう。様々な人の助けを借りながら会社員生活を営める点はメリットです。
都会の喧騒から逃れられる!広々とした家や公園でのびのびと過ごせる
関西や関東は人や車で常にゴミゴミとしています。とにかく色々とうるさいんですよね。どこかから常に音や刺激が伝わってきて、片時も羽を伸ばせず息苦しくって仕方がない。家だって狭いです。ビルとビルの間の限られたスペースに家を建てているから。狭いくせに家賃が高め。東京なら1DKで一か月10万円することも珍しくないらしい。都会には自然や公園がほとんどありません。殺伐としたコンクリートジャングルのなかをストレス発散の機会もないまま生き抜かねばならない。
Uターン就職した場合、都会の喧騒から逃れられます。人口が少ないので街が静か。静かすぎてちょっと気味が悪くなるほど。アパートは広い。おまけに賃料が安い。広島の場合、広々とした1DKアパートを月々5万円程度で借りられます。緑だって多い。自然がすぐ隣にあって、仕事の疲れをすぐ癒せるのです。都会の狭さを嫌い、のびのびと過ごしたい方にとってUターン就職はお誂え向き。合わない都会へ無理にこだわるのではなく、地元へ帰って落ち着いた生活を営む選択肢もアリだと思います。
地元に根付いた企業が多く、転勤が少ない
東京や大阪に本社を構える大企業の場合、全国各地に工場や営業所を設置して大規模に仕事を回しています。最初、どこに配属されるかは運次第。いわゆる【配属ガチャ】ですね。初期研修を終えてみるまで自分がどこで働くのかが不透明。最初に配属された場所にようやく慣れてきたと思ったら、数年後、転勤で全く別の場所に飛ばされる悲しい事態を迎えるケースも。ほとんど毎年のように転勤がある会社だって決して珍しくないようです。
地方に本社を構える企業の場合、全国規模で事業展開している会社はごく僅か。どちらかと言うと小さめな会社が多く、地元とその近隣数県にしか工場や営業所がありません。したがって、自分の勤務地域が入社前からほぼ明らかになっています。転勤だって少ないでしょう。仮に飛ばされたとしても、隣県への異動程度で済むはずです。その土地に生活の地盤を築いたり、将来を見据えてパートナー作りに励んだりして地に足のついた生活を営めます。一か所で、あるいは転勤回数を抑えたい方にとってUターン就職は魅力的な選択肢。
『土地が合わないから』という理由で転職せずに済む
大企業、特に理系職の場合、地方の工場で働くことがあるかもしれません。地方の中でも田舎寄りの地方。見渡す限り田んぼだけの地域もあれば、コンビニやスーパーが工場から10km離れた遠い場所にある陸の孤島で働く場合も。田舎のクセは概して強め。言葉や風習、食材などその土地特有の文化が根付いています。合う/合わないがハッキリと分かれるのです。田舎の文化が合う方には心地良いかもしれませんが、文化を受容できない、拒否反応が出てしまった方は会社員生活が息苦しくて仕方のないものに。最悪、転職を考える要因にまでなる。土地と人間との相性は会社員生活にとって重要なファクターなのです。
Uターン就職で勤める場所は、自分がかつて長らく過ごした大変馴染みのある地域。『文化が合わない』ということはないでしょう。地元が嫌で出て行った人を除けば、気持ち良く過ごせる環境がそこにはあるはず。地元とそれ以外の場所とでは何となく空気が違う。地元で過ごすと気分が落ち着いてくるのは私だけではないでしょう。『土地が合わないから』という悲しい理由で転職しなくても済ませられます。転職なんてしないに越したことは無いですからね。
次のページでは、Uターン就職の2つのデメリットについて解説します。
Uターン就職のデメリット
Uターン就職のデメリットは以下の2つ⇩
- 地方は給料の安い企業が多い
- 就職情報が手に入りにくい
それぞれについて、以下で解説します。
地方は給料の安い企業が多い
地方の企業の給与水準は都市部と比べて幾分低め。物価が低い分、「給与が安くても生きていけるでしょう?」と企業から足元を見られているのです。家賃補助にもあまり恵まれません。実家に住み、働きに来てもらうことを企業は想定しているのかもしれません。実家と企業との距離が近すぎる場合、独身寮に入れてもらうことも難しい。大都市の企業への就職と比べたら金銭面の条件で幾分劣るのは事実。
正直な所、入って来るお金も出ていくお金も少ないから、大都市で一人暮らしして働く場合と手元に残るお金は同額か、やや少ない程度。Uターン就職で大企業に入ってしまえばお金に不自由しない生活を営めるでしょう
就職情報が手に入りにくい
地元企業の就職情報は大学の中で何も考えず過ごしていては得られません。自ら主体的に動いて情報を収集する必要があります。合同説明会やインターンシップの情報、採用活動の日程についてネットで情報を得るしかない。場合によっては採用担当者にメールしてWEB面談をしてもらう積極性も必要。なお、Uターン就職推進のため、各県庁はUターン就職を希望する学生向けに交通費や滞在費の支援を行っているようです。Uターン就職は移動費もネック。お金の問題を少しでも解決できる選択肢を模索してみてください^ ^
最後に
Uターン就職のメリットとデメリットについてはコレで以上。就職場所でお悩みの方の参考になれば幸いです。
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