こんにちは!札幌と筑波で電池材料研究をしている北大化学系大学院生かめ (D2)です。D1の1月中旬より就活を始め、それからおよそ一か月で某大企業へ内定しました。
せっかく頑張って内定を掴んだとしても、就職先を間違えると努力が水の泡になってしまいます。企業へ応募する前にその企業について十分に理解しておくことが必要です。
この記事では、面接に臨む前にやっておきたい企業分析を四項目記していきます。
- 就活を後悔のない形で終えたい方
- 行きたい企業が多すぎて応募する企業の絞り込みに困っている方
こうした方々にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
それでは早速始めましょう!
事業内容と業界内での位置づけ
行きたい会社を見つけた時にまずやるべきは、企業の事業内容を確認すること。何をやっている会社なのか、メイン事業以外にどのような事業を展開しているのか、B to BなのかB to Cなのかなど、細部に至るまで確認してください。
大企業の場合、皆さんが知っている事業は企業の持つ顔のほんの一面にすぎないケースが多いです。ホームページで調べてみたら「えっ?この会社、こんな事業までやっていたの?!」と驚くかもしれません。たとえば全日本空輸 (ANA)だと、旅客運送業以外にもアパレル事業、宇宙事業、さらにはAI事業にまで手を出しています。どの会社も事業を多角化し、時代の荒波に呑まれず生き残りを図ろうと必死なのです。自分が興味を持っている事業が、ある企業ではサブ事業であっても、別の企業ではメイン事業として位置付けられていることも。メイン事業の方がより積極的な投資を引き出しやすいので、技術者として成長する機会を掴みやすいでしょう。
企業が業界の何番手なのかもよく理解して分析しておくのが重要。最大手なのか、二番手なのか、それとも三番手以下なのかで企業内にて求められる能力が変わってくるためです。万人受けする商品を作る最大手では、何事もそつなくこなせる優等生キャラが求められます。三番手やそれ以下の企業では個性的な商品を作らねば売れないので、何か尖った特性を持つ特殊な人材が必要とされるでしょう。応募予定の会社のことはもちろん、『御社』と他の会社との差異をも頭に入れておかねばなりません。事業規模や工場の場所、製品について分析するうちに志望動機が自ずと出来上がってきます。
企業理念
企業のミッションやビジョンを知るのは大切。企業理念に共感し、”この場所で頑張りたい”と心から願うことで企業で働くやる気を奮い起こせるからです。人間誰しも、何か信じるものがあるからこそ、どれだけ辛い出来事があろうが何度も立ち上がって壁に立ち向かえます。己の信念を持った人間はそう簡単にはへこたれませんから。
企業分析の際、自分が大切にしている考え方と企業の理念とを照らし合わせてみて下さい。企業の社風や雰囲気は企業理念に目を通せば大体読み解けます。その企業は緩くてまったりとした会社なのか?忙しく動き回る会社なのか?大衆ウケを目指す会社なのか?それとも玄人に理解してもらうのを目指す会社なのか…?各々の性格に合致する企業を選んで働くのが輝ける道。企業理念をよく読んでみると、皆さんが志望すべき最大手の企業でなく、二番手、あるいは三番手の企業だと分かるかもしれません。
採用面接とは、就活生と企業とのマッチングの場。企業の社風に順応できる人材を面接官が見抜き、選び抜くための時間。会社に合わない人材は落とされます。逆に、会社にドンピシャでハマりそうな人材は直ちに採用されるでしょう。自分の人格を虚飾してもバレます。自分自身を偽らずに済む、そのままの自分を評価してくれる企業を探して応募して下さい^ ^
経営状況と業績
過去五年間の経営状況や財務状態、業績の動向を確認しましょう。成長著しい企業なのか、既に成長し切った成熟企業なのか、あるいは衰退して滅びゆく企業なのかを分析して下さい。志望する企業が上場企業ならば、会社のホームページのIR項目から決算資料をダウンロードすることが可能。資料を分析し、行っても大丈夫そうかどうかを財務面から検討してみるのがオススメ。特に注視すべきは以下の四項目。会計知識が無くてもこれぐらいは確認できるはずです⇩
- 営業利益 (事業で獲得した儲け)はちゃんとプラスになっているか?
- 売上高は一つの地域に依存せず、バランス良く様々な地域から満遍なく獲得できているか?
- 自己資本比率はおおよそ40%以上になっているか?
- キャッシュフローは営業が+、投資がー、フリーが+になっているか?
いくら会社ホームページが派手々々しくて立派なデザインであろうとも、肝心の財務面がボロボロだったら数年で倒産し、路頭に迷ってしまうリスクが。会社は責任を取ってくれません。「自分で何とかして」と無情な宣告をされてお仕舞い。会社選びを間違えたくない方は、面倒臭がらず、財務面の確認を怠りなく。せっかく博士号まで取るのだもの。取得後、長年活躍できる企業を選んで働きたいものです。
給与と福利厚生
何のために働くのか?結局、全てはお金のためなんですよ。夢は食えない。やり甲斐も食えない。しかし、お金さえあれば生きていけますからね。企業分析をするにあたり、志望企業の初任給や平均給与、給与モデルを確認しておきましょう。まぁ、私に言われなくても最初にチェックしたでしょうが笑、改めてチェックし、他の企業と比べてみて下さい。
福利厚生も大切な要素。家賃補助は出るか?社員寮はあるか?会社の製品を買うとき割引になるか?など、志望企業の福利厚生を細部に至るまで調査して覚えておきましょう。特に家賃補助の有無は大きい。同じ業界内なのに家賃を8割出してくれる企業もあれば、家賃補助ゼロ円の寂しい企業だってありますからね。コレだけで年間所得に数十万円もの差が付くのです。差分を全額株式投資に回せば、退職までに数千万円もの巨額な差となっているでしょう。
最後に
採用面接へ臨む前にやっておきたい四項目の企業分析は以上。博士学生が良い企業と巡り合う契機となる記事になれば幸いです。
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