研究室生活春夏秋冬vol.25 M1・3月 就活、論文、そして学会での受賞

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企業の方と札幌でランチディスカッション

就活を「博士在学中の練習」と位置づけて始めた私は、ある企業(A社)にエントリーシートを提出した。手書きという旧来のフォーマットに戸惑いながらも、率直な思いを綴って送付した。

すると思いがけず、A社の人事部から連絡が。「技術部の部長が会いたがっている」という。部長が北大OBだったことから、内定前の懇談を希望されたのだ。この偶然に驚きつつも、私は即座に応じることにした。

札幌市北区のクラーク亭での会食は、和やかな雰囲気に包まれた。部長は私の提出書類を熱心に読み込んでおられ、「応募してくれてありがとう」と幾度も感謝の言葉を述べられた。私が博士進学の可能性を遠慮がちに伝えると、部長は自身も博士号取得者として、むしろ積極的に後押ししてくださった。

上旬:査読でポジティブビューが返ってきた!

3月上旬、投稿論文の査読結果が届いた。3名の査読者のうち2名がポジティブレビュー、1名が若干厳しめながらもポジティブ寄りという、予想を遥かに超える好評価だった。IF42のジャーナルでここまで来られるとは、研究チーム全員が狂喜乱舞の有様だった。3週間という比較的短い返信期限は、アクセプトを示唆するサインと受け取れた。

中旬:最終面接で内定GET

関西でのA社最終面接に先立ち、工場見学と若手社員との懇談の機会を得た。社員の温かな人柄に触れ、疲れた心が癒された。夜には豪勢なしゃぶしゃぶでもてなされ、中小企業とは思えない企業体力を垣間見た。

元伊勢外宮
元伊勢内宮

翌日は、指導教員から聞いていた元伊勢(外宮・内宮)を訪れた。特に内宮では、本殿から放たれる強い霊力に圧倒され、思わず足に力が入るほどだった。

面接当日は、13時半の開始に備え、志望動機や社訓を何度も復唱した。面接では緊張しながらも、私のエピソードで社長を笑わせることができ、その後はリラックスして臨めた。博士修了後の入社についても快諾を得られた。これもひとえに部長の事前フォローのおかげであろう。

下旬:国内全国学会で講演賞受賞

3月下旬の電気化学系全国大会では、学振DC1内定を意識し、学会賞獲得を目指した。発表の1ヶ月前からスライドを準備し、研究室での指摘を受けて内容を洗練させた。本番では、12分の発表も3分の質疑応答も、かつてないほど流暢に進めることができた。その自信は見事に的中。3週間後、参加者の10%にしか与えられない「優秀学生講演賞」を受賞した。

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