日系大企業メーカーへ就職するにあたって懸念している3つのこと【年功序列】

こんにちは!札幌と筑波で電池材料研究をしている北大化学系大学院生かめ (D2)です。博士課程早期修了後、広島の某・日系大企業に就職します。

就職先が決まったのは喜ばしい。小さい頃から憧れていた企業で来年4月から働けるのは嬉しいです。しかし、就職にあたって懸念している事項がいくつか。この記事では、その懸念事項について言語化していきます。

かめ

それでは早速始めていきます

目次

年功序列制度に適応できるのか

私が就職するのは日系の大企業メーカー。ネットではJTC [Japan Traditional Company, 伝統的日系企業]と揶揄されがちな企業。日系企業は外資系企業と違い、『年功序列』という独特な制度が設けられています。労働者の実力如何にかかわらず、入社してから何年経ったかによって給料が決定する仕組み。超優秀な5年目の技術者よりも、全く働いていない20年目の社員の方が高い給与を貰えるらしい。また、入社直後からどれだけ頑張ったとしても、主任や係長クラスまでは同期と横並びで昇進していくみたい。

私の性格と日系企業の年功序列制度は相性が悪いのではないかと思います。私はクソ真面目。与えられた仕事を150%、いや200%の力でもって取り組むタイプ。時には頑張りすぎてしまうことも。相手から求められている完成度のはるか上を目指して奮闘する性格。頑張り損になるのだけは嫌。頑張れば頑張った分だけ報われなくては悲しくなります。いくらシャカリキに頑張っても同期と一緒に昇任だなんて無理ですよ。自分と頑張らない人とはどうして同じ職位なんですか?理解できません。

大学やブログ執筆ではその構造上、頑張り損になることは決してありませんでした。アカデミアでは論文という形で、ブログ執筆では閲覧数や収益という形で頑張りが還元されるからです。しかし、日系企業では従業員の頑張りがなかなか従業員へ還元されません。頑張った年度のボーナスを10%程度上げてもらえるぐらしか期待できぬでしょう。頑張り損に陥る未来が容易に描けてしまうのです。頑張っても頑張っても報われない構造を前に、いつかエネルギーが燃え尽きてしまうかもしれません。たとえどれだけ頑張ったとしても他の社員と横並びで給与が上がっていくのでしょう?「ならいっそ、頑張らないでおこう。その方が得だし♪」という思考回路に陥ってしまってもおかしくない。

年功序列制度に心身を順応させられるかが焦点です。「あと〇年耐えれば□長になれるし…」と頭を納得させられるのかが懸念事項 (たぶん無理だろうと思うけれども…)

日系メーカーが変化の激しい時代に適応していけるのか

日系企業には『硬直的』『変化へ柔軟に対応できない』といったネガティヴなイメージが付きまといます。何か新しいことをやろうとしても、幾重にも及ぶ稟議を通さねばならず、遅々として変化や改革が進まずに外資に後れを取っている印象を受けるのです。そもそも”挑戦”自体を好む体質ではないはず。昔の成功体験を引きずって変化を嫌がり、現状に甘んじている会社が多いのではないでしょうか?高度経済成長期の感覚のまま、低成長期の現代には時代錯誤の施策を打ち出している企業さえある。体質を変えねばならない時に変えられず、無残に潰れていきかねない悲しい運命を辿る企業のなんと多いことでしょうか…

これからの時代、世の中はますます激しく移り変わっていくでしょう。ある年には電気自動車が大流行したとしても、数年経ったら燃料電池車に、それからまた数年経ったら電気自動車、あるいは空飛ぶクルマに…といった感じで。ブームの目まぐるしい変遷が見込まれます。科学技術が発展すればするほどますます変化が激しくなるのです。ChatGPTを始めとする生成AIの出現は時代の地殻変動に拍車をかけました。今後、世の中のトレンドは日進月歩で目まぐるしく変わり続けるでしょう。

企業は必ずしも世間のブームを追いかけ続けなくても構いません。いちいち追いかけていたら企業が疲弊し、やがてブームについて行けなくなるでしょう。しかし、人の価値観の【根本的な変化】に遅れずキャッチアップしていくのは重要。モノからコトへ、カネから情報へといった地殻変動を敏感に悟らねばなりません。もしもこの変動に乗り遅れたら商品が全く売れなくなるからです。モノなんて誰も欲していない時代にモノを幾ら作ったって売れないでしょう。我らが日系企業は果たして価値観の地殻変動に気付き、対応を進めて行けるでしょうか?まぁ、大丈夫だろうとは思うのですが、硬直的な組織に入ったら変化を見逃してしまいかねないので不安です。

躊躇なく転職していく部下を会社に繋ぎ止められるか

日本では財務省主導の人口減少政策の影響で、労働力自体が希少なものとなりました。今は空前絶後の売り手市場。一人の労働者が職を求めれば、常に数社から「ウチに来ませんか?」と勧誘される労働者有利の時代。企業側は「お前の代わりなんかいくらでもいるんだよ」などとは口が裂けても言えません。代わりなど現れないのです。若ければ若いほど代替困難な貴重な人材といえるでしょう。企業は若手労働者を大切に扱います。”なるべく長く勤めて貰えるように”と、あの手この手で至れり尽くせりの厚遇を用意するのです。しかし、若手は無慈悲に転職を試みる。ブラック企業はもちろん、あまりに職場がホワイトすぎてもダメ。『この場所で成長できるのかな。ずっと居たらマズいんじゃないかな…』と不安を抱き、自己成長の機会を求めて他社へと居場所を求めたくなりがちに…

私が平社員のうちはまだ構いません。初任給の引き上げや働き方改革の恩恵を目一杯受けられますから。問題なのは、自分がマネジメント層に上がった後。果たして自分は転職に何の躊躇もない部下を会社に繋ぎ止められるのでしょうか?人口減少は今後も進みます。労働者の売り手市場は当分の間、続くに違いありません。転職に有利な状況は依然として変わらないわけです。有能な若手労働者が転職先に困ることはまずないでしょう。

管理職の場合、自分の元から何人離れていったかも人事評価対象項目の一つになります。あまりに転職者が多すぎると評価を下げられ、次の階層への昇任が遠のきかねません。平社員時代の頑張り損を乗り越えて管理職に上がったとしても、労働者有利な売り手市場の影響を受けて人事評価ダウンさせられかねない。マネジメント層にとってストレスのたまる状況が待っており、いつか自分もそのストレスを味わわねばならない点に不安を抱えています。

最後に

日系大企業メーカーへ就職するにあたって懸念している3つのことについては以上。

どうせ会社で働くのですから頑張る他に術はありません。組織にうまく適応し、会社内のサバイバル生活を生き抜き、長く勤められるよう善処します。

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