週刊オックスフォード§5 メンタルが上昇傾向に。おいおい、勝手にワシのバターを食うんじゃないよ笑!

目次

【35日目・リア幸40】11/5 (日):静謐なラボで一人黙想

バス最前列からの景色

咳の激しいホストファミリーから避難するため朝7時に出発。20分歩いてCity Centreへ。10分待ってバスに乗る。2階の最前席に座って過ぎ行く眺めをボーっと眺める。紅葉がまだ散り切っていない。雨上がりの街によく映えている。オックスフォード国際空港を通り過ぎるのが下車する合図。停車のサインを流して「thank you!!」と挨拶を交わしてバスを降りる。

バス停からラボまで2km強・徒歩20分。おしっこが漏れそう。急ぎ足で進む。ラボの回りには何もない。コンビニもスーパーも娯楽施設もない。あるのは原野と空港と道路。平日は人がソコソコいるけれども週末は工事のおっちゃんしかいない。

これまで私、世界で一番何もない街は茨城の『つくば』だと思っていた[関連記事]。オックスフォードのラボと比較したとき、つくばは”大繁華街”と喩えられそう。スーパーはある。コンビニだってある。飲食店や学校もある。我らが”イーアスつくば”には本屋やスポーツショップなど生きるためのモノ全てが揃う。おまけにつくばエクスプレスも通っている。電車のロングシートに鎮座していれば快速で北千住まで30分で着いてしまう。いったいコレのどこが”何もない”んだ。贅沢もほどほどにしろってんだ (←自分に言っています)。次につくばへ行ってみろ、きっと「なんだこの大都会は…」と顎が外れるほど驚愕するはず。最近顎がかなりの頻度で外れているから戻らなくならぬよう気を付けなくちゃ。

オックスフォードに留学し、幸福を感じられ始める閾値がググっと低下したように思う。以前なら (だからどうしたの?)とスルーした出来事からも無理やり幸せを見出す力を得た。そうでもしないと正気を保てない。あまりに日々に刺激が無さすぎるから自然と閾値が下がって幸せになりやすくなる。最近はもはや何らイベントが起こらなくっても幸せを感じる。「今日も五体満足で生きられている!」「あぁ、太陽の光が温かいなぁ…」と悟りの境地に達したらしい。イギリス人がみな幸せそうなのは幼い頃より”人生ってこんなもんだ”と悟っているからなのかもしれない。私ももっと早くこの境地に至っていれば苦しまなかっただろうに。

昨日までの喀血の予兆がまるで嘘のように消えた。そうか、自分に不足していたのは悟りや達観だったのか。まだまだ修行が足らなかったな。オックスフォードではどうやら研究が全く進められなさそうだし、残り期間は己の精神を徹底的に磨いて解脱する期間にしようかのぉ…

1 2 3 4 5 6 7

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

カテゴリー

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次