洋書を毎日1時間、4週間音読し続けた結果

こんにちは!札幌と筑波で蓄電池材料研究をしている北大化学系大学院生のかめ (D1)です。日本学術振興会特別研究員DC1としていただいているお給料をフル活用し、2023年10月2日から3ヶ月間ほど英国・オックスフォード大学へ私費留学しました。

イギリスで初日から困らされたのが自分のリスニング能力の低さ。相手が何を言っているのか聴き取られなくてずに何度も聞き返す羽目に陥りました。解決策として思いついたのが洋書の一冊全文音読。大量に本を読み続けていればいつしか聴こえるようになるんじゃないかなぁ…と。どうせ読むなら好きな本を読みたい。英国文学の中で一番好きなカズオ・イシグロさんの『Never Let Me Go (わたしを離さないで)』を教材に選びました。

この記事では洋書を毎日一時間・4週間音読し続けた結果を記します。

  • 洋書音読を長時間やり続けたらどうなるのか興味がある方
  • 英語の更なる上達のヒントをお探しの方

こうした方々にピッタリな内容なので是非最後までご覧ください。

かめ

それでは早速始めましょう!

目次

【リスニング】驚愕。英語がクリアに聞こえるぞ…?!

リスニング能力についてはこの4週間で驚くほどの改善を見せました。今までボソボソ何を言っているのかほとんど聴き取れなかったのに、音読期間が延びるにつれ話者の言葉を少しずつリスニング出来るようになってきたのです。

イギリス人はあまり口を開けず、早口でまくし立てるように話す傾向が。口を開けてハッキリと話すアメリカ英語は昔から聞いていたので馴染みがあるも、イギリス人の話す英語には耳慣れていないのでリスニングに大変苦労させられました。最初は”相手が英語を話している”とさえにわかには信じがたかったです。 (もしかしてフランス語を話しているのかな…?) と勘繰ってしまったほどですからね。ボソボソ英語に耳を慣らすため、自分で洋書を音読する際もボソボソ音読するようにしました。なるべく早口で、かつネイティヴの如くまくし立てるように読む。

最初の変化は1週間後ボソボソとしか聞こえなかった英語が文章として耳に入りました聴覚の解像度が高まった感じ。曖昧だった音声が明瞭に、クリアに聞こえ始めたのです。「うわっ!何を言っているか分かるんだけど!!」とめちゃくちゃ興奮させられました。ただ、ネイティヴの早口さには未だ適応し切れていませんでした。

2週間、3週間と音読を続けていくにつれ、相手の早口イングリッシュにも徐々に慣れてきました。そして4週間後、音読以前とは比べ物にならぬほど相手の言うことがよく理解できるように単語の『音』と『意味』を結びつけるレスポンス速度が高まったためでしょう。言葉の音を聴いたら英語脳のまま即座に意味を取れるようになったのです。”文意を理解するためにわざわざ日本語を介さなくて良くなった”ということ。英語を英語のまま解釈・咀嚼できるようになったのが最大の収穫だと思います。音読に取り組む以前から書かれた文章は和訳せずとも理解できました。ただ、言葉で発せられた文章については和訳しないと理解が難しい状態。4週間の音読により、言葉で発せられた文章も英語のままでの理解が可能に。ネイティヴの有する英語感覚にまた一段と近づいてきた感があります。

【スピーキング】長い英語が口からポンポン出てくるようになった

一日1時間も英文を音読しているとリスニング能力以外も自ずと高まってきます。英語の文章を自分で組み立てて話す能力が激伸びしました

今までは『私はサバ缶が好きです』のように、一文に主語と述語が一つずつしかない単文しか話せないケースが多かったです。時間をかけゆっくりと言葉を紡ぎ出して良いなら複雑な文章も話せたけれども、言葉のキャッチボールの素早さが求められる場では単文を返すので精いっぱいに。音読をせっせとやり込んでいくにつれ、『私は伊藤食品が製造しているサバ缶が好きです』のように、主語や述語が2つ以上含まれた重文複文を話せるように。「音読で難しい文章を読めるのならば実際の会話の場でも話せるだろう!」と自信を得られたのが要因かなぁ、と。脳内の英語回路の処理速度アップも一因でしょう。リスニングの時と同様、言いたいことを”日本語を介さずに”英語で述べられるようになったのが大きい。

今まで赤ちゃんみたいな短い英文しか話せなかったから相手との会話もつまらなかったのです。小学生、または中学校低学年レベルの英文を話せたら会話がまた一段と楽しくなってきます。喋るのが楽しくなったならば”もっと喋ろう!”ともがくでしょう。もがけばもがくほど喋りの経験値が蓄積されスピーキングが更に上達していく仕組み。なお、音読をやった”だけ”で話せるようになったわけじゃない。出国前に『瞬間英作文トレーニング』をステージ3まで取り組み、喋りの土台を既に築き上げていたから話せるようになったのです。

【リーディング】黙読速度が1.5倍速になった!

文章を読むのが速くなりました。これまで初見の英文は130~160語/分でしか読めなかったのに、音読のおかげで分速200語程度まで読む速度が高まったのです。単純計算で約1.5倍。めちゃくちゃ速くなりましたね。読解の質は落とさないまま、読む速度だけが上がっていきました。おかげで日課の学術論文の読破が以前より格段に楽になったのです。英語の総合的な処理速度が上がれば黙読速度も上がっていく。今後も音読を続けていけばまだまだ読解速度が上がりそうな予感…

最後に

洋書を毎日一時間、4週間音読し続けた結果は以上です。

あまりに効果があって驚いています。留学へ行くよりもっと前から音読をしておけば良かったです。

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