平日ナイターJリーグ観戦@横浜


国研を15時に抜け出してつくば駅へ。サッカー観戦するためにTXへ乗車。まだまだ太陽が高い所にある平日の真っ昼間。都心へ遊びに繰り出す背徳感といったらもうっ、、、最高だぜ笑。博士課程へ進学して以来、一番の進展を見せたのはメンタル面。同世代の人間が一生懸命働いているなか、何の罪悪感も覚えず平気で遊んだり休んだりできるようになった。図太くなったのか、それとも、人間として大切な「何か」を失ってしまったのか。まぁ、いいや。以前はちょっと真面目過ぎるぐらい勤勉な学生だったし、ここで少し遊んだぐらいで神様から目くじらを立てられはしないはず。


TXとJRを乗り継いで横浜駅へ。スタジアムは横浜駅西口から徒歩25分。横浜名物・急勾配がお出迎え。アウェイサポーターに対する嫌がらせかと思うほど長くて険しい坂を1kmほど登坂。”本当に平日か?”と疑うほどユニフォーム姿の方が多い。さすが、首都圏。人の数が違う。広島や札幌の感覚で周囲を眺めていては理解できないことだらけだ。実に面白い。


つくば駅を出てから2時間ほどでスタジアムに到着。意外と近かった。先月末、大阪へ観戦に行った時は片道4時間半もかかっただけに、 (近場で試合が開催されるって何と幸せなのだろう…) と感慨に耽る。席は指定席。前から4列目。めちゃくちゃ近い。臨場感が半端ない。DAZNの中継でも姿が映るかもしれない。中継でいつ映されても恥ずかしくないよう、試合中はずっと飛んで声を枯らして応援しようと決意。
西日に顔を照らされながらグラウンドを眺めてボーっとしていた。研究や将来について何も考えずに過ごせる平日の夜って本当に幸せだな。全てから一刻も早く解放されたい。そのためにはアレをやって、コレもやって… 駄目だ駄目だ、今日限りは純粋にサッカーを楽しもう。博士課程の学生だからって研究以外やっちゃダメというワケじゃない。ほど良く学び、ほど良く遊ぶ。めちゃくちゃいっぱい研究したあとは思う存分はっちゃければいい。

左手から自分の名前を呼ぶ、聞き馴染みのある声が聞こえてパッと振り向いた。そこには高校の同期が立っていた。
高一の時は主席争いを演じたライバル。高三の時は共に京大を目指した仲間。彼は工学部志望。私は農学部志望だった。二人とも落ちた。彼は後期で広大工学部へと進学。広大にて国際系のサークルを頑張ったらしい。キラキラ輝く姿がInstagramで目に入り、浪人期の私のモチベーションはデスバレーの果てまで堕ちていった。私は一浪の末に北大総合理系へと進学。北大では部活にもサークルにも入りそびれ、たった一人でマラソン3時間切りを目指して走る修行僧生活を営んだ。彼と私とは対極に位置する。彼が『陽』なら私は紛れもなく『陰』。だが、昔から彼とは何かと仲が良かった。同じ目標に向かって鎬を削り合った同志だからだろうか、とにかく馬が合う。一緒に居ても全然不愉快じゃない。
久々に会った彼はちょんまげ姿。まるで落ち武者… 失礼、戦国武将のようだ。一体どうしたのだろうか?散髪屋さんへ行くのがちょっと面倒くさいだけかもしれない。彼は仕事を抜け出して観戦に駆けつけたらしい。私と一緒だな。さすが、どこまで行っても似た者同士ってことだ。必勝を期して散会。それからすぐに選手のウォーミングアップが始まり、試合終了まで飛び跳ねて応援し続けた。
試合の結果?ちょっと、聞かないでくれるかな? …負けたよ、負けた。3-2で負けた。後半40分まで1-2で勝っていた。このまま守り切るかな~と思っていたら2失点して敗北。放心状態でつくばへと帰還。家に着いたのは0時。翌日は両ハムストリングスの筋肉痛でとにかく辛かった。
奨学金全額繰り上げ返済を決意

D1・10月から1月まで行っていたオックスフォード留学の旅費精算がようやく終わった。日本-英国航空券代やイギリスでの宿泊費、その他諸々の手当てを合わせて130万円が支給。130万円の出処は私の科研費。年間140万円使える科研費枠のうち130万円を一気に使った形。留学関連の旅費は140万円では片付かない。しかし、科研費を旅費で満額貰うのに罪悪感を覚え、10万円だけ少なめに振り込んでいただいた。使わなかった残り10万円は学会参加費に充てようと思っている。今年の11月、京都の学会へ参加するための原資にするつもりだ。

せっかくまとまったお金が入ってきたので、今までチビチビ返済していた奨学金を全額返済することに。繰り上げ額は999,435円。分割で支払っていたらいつ支払い終えられるか分からない。それに、大学院を退院してからも借金が残っているのは何だか気持ちが悪いから、ココで一気に片付けておいた。あ~、スッキリした!肩の荷が下りた気分だ (*≧∀≦*)
筑波よ、さらば!

おそらくコレが学生として最後の筑波滞在。博士論文用のデータを全て集め切ったいま、再度つくばに行って実験する必要が無くなった。
B4の頃から1~2か月間の短期出張を繰り返してきた。筑波でのステイ中、狂ったように実験を行い、一学期分のデータを抱えて北大へと帰る。私の実験は国研だけでしか行えない。北大では不可能。実験装置が国研にしか無いから。他の学生が半年かけてのんびりと行う実験量をその1/3の期間でカバー。休日など存在しない。一日でも休んでいたらデータを集め切られないもの。大学の中だけで実験が完結する人が羨ましくて仕方がない。どうしてもっと実験をやらないの?代わってくれよ。こっちは限られた期間だけでしか実験が出来ず悶々とさせられているのに。
筑波滞在前に研究プランを練る。それが上手く行けば万々歳だけれども、大抵は滞在中に破綻して再考を余儀なくされる。今回なんて本当に酷い。論文二報分の実験計画がともに破綻してしまった。走りながら考え、プランを練り直した。”さすがに無理かな…”と半分ぐらい諦めかけていたが、どうにか間に合った。データを全て集め切った。最終日の今日、ようやくホッと一息つけた。
筑波滞在は苦しい思い出ばかりだった。人生最後の瞬間に回想するのはきっとこのような日々なのだろうと思う。

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