大学外の研究所への出張実験で必ず成果を持って帰るための秘訣3選

こんにちは!札幌と筑波で蓄電池材料研究をしている北大工学系大学院生のかめ (D1)です。北大生なのに北大で実験をやらず、つくばの某・国研に年に何度か1~2か月出張して実験データを稼いでいます。いつでも大学で実験可能な学生と異なり、出先でしかデータを得られないのはすごく大変なんですよね。成果を出して帰らなければ学位取得にも影響を及ぼす可能性があります。

この記事では実体験を踏まえ、大学外の研究所への出張実験で必ず成果を持って帰るための3つの秘訣を解説します。学外実験を控えている方にピッタリな内容なので是非最後までお読みください。

かめ

それでは早速始めましょう!

目次

出張実験で必ず成果を持って帰るための秘訣3選

今回の記事で解説する内容は以下の3ポイントです⇩

  1. 【戦略】プランAを慎重に練ってから現地に赴く
  2. 【リスクヘッジ】プランA失敗時に備え、プランB、Cを用意しておく
  3. 【メンタル管理】病まないよう適度に運動や声出しを行う

以下で一つずつ解説します。

【戦略】プランAを慎重に慎重に超慎重に練ってから行く

出張実験ではその特性上、データを得られる期間が厳格に定められています。現地へ行く日から現地を去る日までが実験可能な期間なのです。限られた時間で成果を得るには場当たり的に実験をしてはならない。研究所へ着いてから (さて、何をやろうかな)と考え始めるのは貴重なタイムロスを招く。出張実験で成果を出すべく、出張”前”に当地での実験内容をしっかり考えておくべきです。(○○についてやろうかなぁ)といった漠然としたものではなく、

  • どの実験材料を使い
  • どんな測定機器を使い
  • 如何なる実験条件で行うか

と細部に至るまで定めておきましょう。プランは具体的であればあるほど現地での実験がやりやすくなる。出張前の事前準備が己の身を助けるのです。

実験計画は時に机上の空論となることも。手持ちの武器では実現困難な夢物語を描いてしまいがちに。一度実験計画を作った後、『コレは本当に可能なのか?』と疑いの目でもって眺めて下さい”実験の難度や量が自分の技量や出張期間に相応しいモノかどうか”を慎重に何度も検討すべし。プランA成功時の追加実験についても少し考えておきましょう。出張期間中に手持ち無沙汰な時間を作るとすごく勿体ないですし、追加で行った実験が新しい論文のタネとなることもあるからです。

【リスクヘッジ】プランA失敗時に備え、プランB、プランC、…など次善の策を用意しておく

プランAで事が上手く運べば全く問題ありません。しかし世の中はそう単純にできておらず、最善策が成功するなど十中八九ないのです。お恥ずかしながら私自身、これまで行った7回・のべ1年のつくば出張において、プランAだけで成功した例は例は過去に一度もありません。どこかに見落としていた点があって実験がすべてやり直しになったり[関連記事]出張期間中に実験をやり切られなかったりといつもプランが破綻しています。そんなおっちょこちょいな私がこれまでちゃんと成果を出せてきているのは、プラン失敗時に備えプランBやプランCを用意して行っているから。”失敗してもいいように”と次善の策、次々善の策、…と何個もプランを練って出張しているが所以です。最も多い時では7つのプランを練ってから筑波へ行っていました。それぐらい失敗時の対策を施しておけば心置きなく失敗できるので安心して実験可能であります。

”失敗”にも様々なケースがあります。プランの設計が根本的に誤っていたが所以の失敗もあれば、プランの微修正で成功に導ける軽微な失敗も考えられます。プランAが失敗した時、

  1. 工夫を凝らせば何とかなる!→プランA’に移行
  2. プランの設計が悪かった→プランBに変更

このどちらのケースに該当するのか慎重に見極めなければなりません。労力が少ないのは①の方。しかしプランの修正で如何ともし難ければ修正の時間が水泡に帰す。かといって何でもかんでもプランBに移行してはあっという間に万策が尽きる。自分の頭で判断に迷ったら周囲の力を借りましょう。

【メンタル管理】メンタルを病まないよう適度な運動や声出しを行う

出張先では大学と違い、気軽に話せる同世代の人間が身の回りにほぼ居りません。人間誰しも、人との交流がないと己のメンタルに変調をきたします。私自身、あまり人とベラベラ喋る質ではないのです。そんな私でさえ2か月つくば滞在をすると頭が少々おかしくなります。3週間誰とも話さず言葉が出なくなってしまったことも。出先での精神衛生問題を甘く捉えてはいけません。

出張時にメンタルを病まないためには以下の2つの試みが効果的です⇩

  • 早朝の適度な運動
  • 書籍や論文の音読

私の場合、つくば出張時は普段より少し長めにランニングをし、朝日に活力を得て研究所へ向かうようにしています。運動後に浴びるシャワーは格別。どれだけハードに実験をしてもフレッシュな心持ちで研究に専念することができる。また、会話不足解決のため文章を声に出して読み、著者との会話を心の中で楽しんでいます。孤独は毎日20分程度の軽い音読により案外簡単に解決するので、音読する本を何冊か出張先に携行している形です。

最後に

出張実験で必ず成果を持って帰るための秘訣3選は以上になります。まとめると、

  1. 【戦略】プランAを慎重に練ってから現地に赴く
  2. 【リスクヘッジ】プランA失敗時に備え、プランB、Cを用意しておく
  3. 【メンタル管理】病まないよう適度に運動や声出しを行う

このような形になります。

出張実験を成功させるにはちょっとしたコツが必要です。本記事が皆さんの出張実験の成功の一助となれば幸いです。

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