博士課程早期修了への道†3 工場見学で内定を承諾。五度目の正直で論文の査読が返ってきた!

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広島に工場見学へ。企業の内定を承諾

大改修中の広島駅

3日~10日、1年2か月ぶりの広島上陸。帰省ではありません。あくまで工場見学へ行くための広島への移動。昨年8月、両親へ「博士号を取るまで広島には帰らないから」と既に宣言してしまっています1。あれだけ偉そうに述べたクセに前言撤回して帰るのはあまりにダサすぎるでしょう。親から『おかえり』と言われても「帰省じゃないから」と即座に打ち消す。(帰省だ)と思えばそれが帰省になる。(帰省ではない)と念じれば帰省ではなくなります。

6日、内定した企業 (”A社”とする)の本社へ工場見学に行きました。主力製品を作る工場や開発センターをじっくりと見せてもらえたのです。少なくとも私の目が届く範囲内は綺麗で全く雑然とはしていませんでした。もう少しグチャグチャとしているかと思っていたのに、思っていた以上に綺麗でかなり気持ち良く働けそうな感じ。入社後、私が担う予定の業務についても話を伺いました。今やっている研究とドンピシャで丸かぶり。電池の動作原理の根本を理解している人にしかできない仕事。製品開発の中で極めて重要な一プロセスを任されるようです。まぁ、口ではいくらでも『重要だ』と話を盛れるから、その仕事がどれだけ重要なのかは入社してみなくては分かりません笑。

少なくとも、A社見学で企業へ「ん?」と疑問を抱くことはありませんでした。好感触。違和感はゼロ。(入社してもいいかなぁ)と思ったのです。A社は小さい頃から憧れていた企業でした。内定を貰えた時は本当に嬉しかった。ぎっくり腰になるのを覚悟に海老反りで「やったーー!!」と大喜びしたほど。工場からの帰り際に「A社へ就職します」と内定を承諾来年4月から広島で新生活が開幕します。

実は私、広島に一生住み続けるという風には考えておりません。ルーチンワークが主な業務となる企業での勤務にずっと我慢できるとは思えないのです。早晩、限界が訪れるでしょう。私の直観では【30歳ごろ】限界に到達すると考えています。「そろそろ飽きたな。転職したいな…」と研究業界に目を向けるのではないかな、と。最有力候補はつくばの国研。博士課程で叶えられなかった国研への就職を果たし、今までやってきた研究の続きに取り組むべくジョブチェンジしそうな予感がします。

まぁ、将来がどうなるかだなんて誰にも分かりませんけどね。広島の居心地が良すぎて家を買って永住するかもしれないし、A社から国研ではなく他の企業へ転職するかもしれません。いずれにせよ、博士課程修了後はA社で懸命に働きます。最善を尽くしたうえで「A社から出たい」と思ったらそこで初めて転職を考えればいいのではないかな?

論文の査読が返ってきた!MajiでAcceptされる5秒前に

© 1998 Lawson Entertainment, Inc.

四回連続リジェクト中だった論文の査読結果が返ってきました。大きな修正の要求は無く、マイナーリビジョン少し文章を追加するだけで雑誌への掲載を認めていだけるようです。五度目の正直を達成できそうでひと安心。おそらく査読者は日本人。かつ学会の質疑応答で喋ったことのあるお方。修正コメントがどうも我々に随分と味方してくれているような内容でした。言外に『早く公開しようよ!論文を引用させてよ!』と言わんばかりな優しいコメント。自分ひとりだけでも1時間程度で修正を終えられそうな内容。ササっと直して指導教員に送り、共同研究者さんにも見てもらったのち雑誌側へとメールで返信。

アクセプトまで秒読み段階となりました。あと5秒、いや3秒程度でアクセプトされると思います。どれだけ遅くとも今月末までにはアクセプトですね。いや~、長かった。この論文を通すために初投稿から8か月もかかったのですから。論文を書き始めたのが昨年の中旬。書き始めからアクセプト&公開まで一年弱も要しています。一つの作品を公開するのにどうしてこんなに時間を取られなきゃならないんだ。ブログなら査読なしでいくらでも記事を出せるけれども、厳密さが求められる学術論文にはブログのようなフットワークの軽さが認められなくて残念。

早期修了まで実質あと二報。二報と言わず、三報書いて修了したい所

上述の論文がこのままアクセプトされると仮定しましょう。博士課程の早期修了に必要な筆頭論文数はあと二報になりました。早期修了を実現するには合計五報もの筆頭論文が必要。私の場合、以下のように既に論文が三報アクセプトされております⇩

  1. M2・10月に出版済み
  2. D1・5月に出版済み
  3. D1・3月にアクセプト(ほぼ確)
  4. 原稿執筆完了。現在英訳中
  5. 構想完了。現在実験開始準備中

早期修了にあたって残り二報の筆頭論文を記せば良いのです。二報のうち一報はもう既に原稿が完成済み。つまり実質、あと一報書けばOKとなります。

私の早期修了を助ける強烈な追い風が吹きました。来月からB4の後輩が私の元へ配属されることになったのです。手先が一人増えるとなれば、試行可能な実験量が一気に倍まで膨れ上がります。倍まではいかなくとも、最低1.5倍ぐらいには増加しているはず。論文執筆に必要なデータを爆速で集められるように。これはヤバい。あまりにヤバすぎる。産業革命ぐらいの破壊的インパクト。データの増え過ぎによる氾濫を警戒するレベル。

後輩くんと一緒に実験をし、その成果を二人で分け合います。彼と私の二人で一つの論文のダブル・ファーストオーサーとなるのです。その成果の一部は私の博士論文に、また一部は彼の卒論の構成材料になる。一石二鳥。二人の利益相反にならない最高の形で論文を出版できそうな感じ。後輩くんは研究室配属前から既に博士進学 (D進) しようか/すまいかと検討を加速しているようです(←めちゃくちゃ意識高いですよね…)。D進前に一つでも二つでも彼に実績を付けさせてあげたいから、残り二報と言わず、三報書いて修了してやろうかなと目論んでいる所。

脚注

  1. 研究室生活春夏秋冬vol.42 D1・8月編 ↩︎

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