若手研究者海外挑戦プログラム不採択C
M2の3月に申請した若手研究者海外渡航支援プログラムの結果が開示された。結果は「不採択C」という厳しい評価だった。
審査結果の内訳は興味深い様相を呈していた。挑戦性・進展性は3.25/5、研究計画は3/5、研究者としての能力・将来性は3.75/5と、各項目で3点以上を獲得。しかし総合評価は2.5点という低評価に。各項目が3以上なのに総合評価が3を下回る矛盾に首を傾げざるを得ない。
例年、申請者の約半数が採択される中での不採択。「縁がなかった」と諦めるしかない。この結果により、渡航費や機関在籍料を貯金や学振DC1の科研費から捻出する必要が生じた。
授業料支払い全額免除
暗い話題ばかりが続くことはない。プログラム不採択の翌々日、M2の3月に申請した授業料支払い減免審査の結果が判明。予想を超えた全額免除の知らせに、喜びもひとしお。
貯金は確保していたものの、この決定で生活に少しの余裕が生まれた。ただし、日本の博士課程における授業料の存在自体に疑問を感じる。他国のPh.D.コースでは授業料不要どころか、生活費支給も一般的だ。日本政府には、博士学生を取り巻く環境の国際標準化を期待したい。
修士課程JASSO学生奨学金の返還半額免除決定
修士課程で借りていたJASSO第一種奨学金ローンの返済減免審査結果が出た。予想通りの半額免除。M1後期の講義での「良」評価で、全額免除の可能性は既に失われていた。
それでも諦めきれず、M2では奮闘を続けた。学振DC1採用、筆頭論文3報、全国学会での受賞、国際学会2回参加など、最大限の努力を重ねた。しかし、講義成績での失点は挽回できなかった。本来なら200万円の免除が半額の100万円に。同じ研究室の同期が、筆頭論文ゼロでも全額免除を獲得した事実に、深い悔しさを覚えた。
祖父と1年ぶりの再会
奨学金の減免結果は敦賀駅前のルートインで確認した。苫小牧港から夜行フェリーで敦賀へ到着し、そのままホテルへ。金沢での祖母の二周忌参列が目的だった。
翌日、JR北陸本線で金沢へ向かう。90歳を超えた祖父や両親、親戚との再会に心が和んだ。自分のルーツを確認する大切な機会だ。血のつながりを大切にすることで、どこかで良い巡り合わせがあると信じている。
法事後、家族三人で愛知県へ移動。墓参りを済ませ、うな富士でひつまぶしを堪能。パリパリ、サクサクの食感に感動を覚えた。両親も気に入り、これからの名古屋墓参り後の恒例行事に決定した。
名古屋で両親と別れ、伊勢へ単身移動。B4以来の年に一度の参拝だ。まず二見浦の二見興玉神社に「今年も来ました」と挨拶し、翌朝から外宮、内宮と巡った。
内宮の空気は格別だ。その雰囲気を吸い込むだけで心が安らぐ。正殿前では自然と背筋が伸び、神様への誓いを新たにした。五十鈴川から近鉄で津新町へ、バスでフェリーターミナルへ向かい、セントレア行きに乗船。空港で矢場とんの味噌カツを楽しんだ。
学振特別研究員となり、こうした贅沢も気兼ねなく楽しめるようになった。スカイマークの機内では熟睡し、無料サービスも逃してしまうほど。久々の道外旅行を満喫したが、今年はつくばへ行けないため、こうした機会は限られる。
断腸の思いで16,520円の国民年金保険料初回納付
学生納付特例申請の不承認を受け、国民年金保険料の初回納付を断腸の思いで行った。月々16,520円の支出に、お伊勢参りで高まった心も沈んだ
室蘭工業大学でポスター発表
室蘭工業大学での初めての対面ポスター発表は、期待と不安が入り混じった。しかし、2時間のセッションで僅か3人の聴講者という厳しい現実に直面。受賞も叶わず、帰路の電車では後輩たちと共に、この日の意味を深く考えさせられた。
急遽回ってきた発表の順番
研究室の中間報告会で思いがけない場面に遭遇した。発表予定者のPowerPointデータが消失し、ゼミ開始15分前に代理発表の依頼を受けた。幸い、スライドは95%完成していた。残り5%は目をつぶり、大急ぎで準備に取り掛かった。
練習不足のため、通常30分の発表が40分に延びてしまった。聴衆を疲れさせた申し訳なさはあったが、原稿なしで40分話せたことは、博士論文審査会への自信となった。
翌日には研究室配属以来初のジンギスカンパーティーが開催された。本来なら楽しいはずのBBQだが、ラム肉への苦手意識が強く、楽しさが半減。次回は欠席も視野に入れている。
留学先との音信不通take2
9月26日からのオックスフォード大学への半年間の私費留学。しかし留学開始2ヶ月前になっても、事務手続きが始まらない。研究者からの受け入れ許可は得ており、渡航費も確保できている。しかし、大学の正式な受け入れ手続きが進展しない。
3月25日の受け入れ決定から4ヶ月が経過。さらに、担当の事務員が7月下旬から夏季休暇に入り、復帰時期も不明確な状況だ。
当初は留学実現への不安に苛まれた。D1での実験機会が全くない中、留学まで叶わないのではという焦りに駆られた。しかし最近は、異なる視点も生まれてきた。雑な対応の組織に期待することも無意味かもしれない。
騎士道を謳う紳士の国から非紳士的な扱いを受けているなら、むしろ武士道を磨き、国際学会で真価を示すべきだ。日本に居ながら世界のトップに上り詰めた先人もいる。イギリスへ行かずとも、世界一の研究は可能なはずだ。
このゴタゴタにより、10月初旬のスウェーデンでの国際学会参加も危ぶまれる。その場合は、研究者としての道との縁を見直し、D2での早期修了と企業就職も検討せざるを得ない。
コメント