研究室生活春夏秋冬vol.41 D1・7月 プログラム不採択&奨学金半額免除&授業料全額免除

今月号からリアルタイム幸福度を示す指標『リア幸 (りあこう)』を導入しました

目次

3日:若手研究者海外挑戦プログラム不採択C (リア幸-30)

若手研究者の海外渡航を支援するプログラムへM2の3月に申請しました。5~6月に審査が行われ、7/3にその結果が開示されました。無念にも不採用で終わってしまった。『不採択C』と箸にも棒にも掛からなかった形。

審査結果を見てみると、

  1. 挑戦性・進展性:3.25/5
  2. 研究計画:3/5
  3. 研究者としての能力・将来性:3.75/5

と各項目3点以上でした。しかし、④総合評価が5点中2.5点しかつけて貰えていませんでした。①~③が3以上なのにどうして総合評価が3以下なのか笑。何を持って「総合」と称しているのか審査員へ直々に聞いてみたいほど。このプログラム、全評点が3以上なら採択されているはずなんです。例年、申請者のうちおよそ半数が採択者になっているから、私だって本来ならば採用されていても不思議じゃない。最早「縁が無かった」と諦めるしか仕方がない。不採択になった影響で、貯金や学振DC1の科研費から渡航費や機関在籍料を捻出せねばならなくなりました (もしかしたら破産してしまうかも…)。

5日:授業料支払い全額免除! (リア幸20)

悪いことばかりは立て続けには起こりません。悪いことがあれば良いことがあり、また悪いことがあって良いことが起こる。プログラムに不採択となった翌々日、M2の3月に申請をした授業料支払い減免審査の結果が明らかになりました。結果はなんと全額免除!(せいぜい半額免除だろう)と思っていただけに味わった喜びもひとしおでした。仮に全額不免除になっても支払えるようにコツコツ貯金してきてはいた。全額免除になったおかげで貯金が自分のモノとなり、荒みがちだった食生活へ少しだけ潤いを与えられるように。本音を書くと、(博士課程にも入ってどうして授業料の支払いが必要なのか?)と思ってしまう。日本以外の国のPh. D.コースでは授業料なんて払わなくていいし、逆に大学や国から生活費を貰って不自由なく暮らせるほどですから…。早く日本政府も諸外国と同様、博士学生を取り巻く環境をアップデートして貰いたい。このまま博士学生が減り続けたら日本の学術界が枯れちゃいますから。

7日:修士課程で借りていたJASSO学生ローンの返済半額免除 (リア幸0)

修士課程在学中にJASSOから借りていた第一種奨学金ローンの返済減免審査結果が明らかに。結果は予想通り半額免除。M1後期の集中講義で『良』を取ってしまった時点で(全額免除はないだろうな)と匙を投げてしまってはいた。しかしどうしても諦めきられず、全額免除を勝ち取る一縷の望みにかけてM2の1年は奮闘しました。修士在学中は学振DC1に採用されて筆頭論文をも3報書いた。全国学会での学会賞受賞、国際学会へ2回参加するなど自分なりに最大限踏ん張りました。しかし、講義成績で失った分のポイントは挽回できません。本当ならば200万円免除になるはずだったところ、その半額・100万円しか手元に残せませんでした。一番悔しかったのは、同じ研究室で一緒にD進する同期に全額免除を搔っ攫われたこと。(筆頭論文ゼロ本の奴に何で負けなきゃいけないんだよ、、、)と悔しさに苛まれた一日でした。

8~10日:祖父と1年ぶりの再会。伊勢神宮へ皆の健康祈願に (リア幸40

奨学金の減免審査結果は敦賀駅前のルートインにて確認しました。6日夜に苫小牧港をフェリーで発ち、7日夜に敦賀港へ着いて一直線にホテルへと向かった形。わざわざ敦賀まで行ったのは、8日、金沢で祖母の2周忌に参加するため。敦賀でゆっくりと一泊し、翌日、JR北陸本線の在来線で金沢へ (*もちろん学割を使いました!)。90過ぎのよぼよぼな祖父や元気そうな両親・親戚と話して元気に。自分のルーツを盤石にするためにもこうした場所には顔を出すべき。祖先や血のつながりを大事にすればどこかで良いことが起こる。金沢で法事が済んだ後、家族3人で愛知県に向かいます。お墓参りを済ませた後、近くのうなぎ屋・うな富士さんで上質なひつまぶしを頂きました。パリパリ, サクサクなうなぎを食べて思わず感動してしまいました。両親も大満足だったらしく、これから名古屋での墓参り後の恒例行事にしてくれるそうです (*≧∀≦*)

名古屋で両親と散会し、単身、伊勢へと向かいました。目的地は聖地・伊勢神宮。B4以来、年に一度は「今年も頑張るけぇの」と宣言しに行っています。最初に二見浦の二見興玉神社へ「今年も来ましたよ」と顔出しに行き、翌日、早朝から外宮→内宮と順番に参拝していきました。やはり、内宮内の空気は格別。吸い込むだけで安らぐような美味しい雰囲気で満ち満ちている。正殿では自然と背筋が伸びた。(神様に「頑張ります」と言ったんだから頑張らにゃいかんな)と思い切り気合が入りました。五十鈴川から近鉄で津新町へ行き、バスでフェリーターミナルまで向かいます。10時発セントレア行きのチケットを買って早速フェリーへ乗船しました (*ここでも学割を使いました!)。セントレアでは昼食として、矢場とん味噌カツを頂きました⇩

日本学術振興会特別研究員となって懐に余裕が出てきたおかげで贅沢でゴージャスなモノも気兼ねせず食べられるように^ ^。CTS行きのスカイマークの中ではぐっすり睡眠できました。あまりに熟睡しすぎて機内での無料チョコとコーヒーを貰いそびれてしまったほど。

久々に北海道を脱出 (脱北)して道外を堪能できました。つくば出張でも行けるのならば定期的に脱北可能のですが、今年一年はつくばへ行けませんので脱北する機会が少ないのです…

11日:国民年金へ断腸の思いで16,520円の初回納付 (リア幸0)

学生納付特例の申請に残念ながら落ちてしまい、歯を食いしばり断腸の思いで国民年金保険料の初回納付を行いました。これから月々16,520円も口座から抜き取られてしまうんですか、、、辛い。あまりにも辛い。お伊勢参りで高まった幸福感が一瞬でリセットされちゃいました。

14日:室蘭でポスター発表 (リア幸-10)

北海道のMIT、室蘭工業大学 (Muroran Institute of Technology) にて学会発表をやってきました。現地で行うポスター発表が人生史上初めてとあって、ポスターを刷って準備をするのが心の踊る作業でした。しかし肝心のMITはあまり楽しくなかったです。2時間のポスターセッション中は3人にしか発表を聴いてもらえず、喋っている時間よりもポスターの横で手持ち無沙汰な時間の方が長かったから。そもそも関心を持ってもらえなかったら受賞の対象になるわけがない。実際、私は受賞者に選ばれず、たくさんの人に発表を聴いてもらっていた人が賞をもらっていましたね。

MITから札幌への帰り道は非常に足取りが重かったです。同じ研究室から一緒に参加した後輩2人も全く同様。我々3人は”今日”というこの一日に何を得て札幌に帰るのだろうか?疲労?苦痛?それとも忍耐力か?帰りの電車内は3人でこの哲学的な話題について徹底的に話し合いました。

20日:ゼミ開始15分前から急遽ゼミの発表準備 (リア幸-15)

ウチの研究室では例年、7月下旬にゼミで中間報告会を行います。各々の半期の研究成果を披露し皆で喧々諤々議論していく。私が発表する日は7/26か7/27に決まっていました。しかし7/20、ゼミ開始15分前に「かめさん、今日発表できます?!」と後輩が血相を変えて部屋に入ってきた。というのも、20日に発表予定だった学生のパソコンからPowerPointのデータが消えていたらしい。家に帰ってもデータが見当たらず、誰か代理で発表してくれる人を絶賛募集中とのことでした。こんな事態もあろうかと、既にスライドを95%程度完成させていたんです。残り5%には目を瞑り、「発表できるよ」とプレゼンを承諾して大急ぎで準備を行いました。発表練習をしていなかったからか、いつもなら30分程度で話し終えられるボリュームなのに40分もグダグダ喋ってしまった。聞いている学生さんを疲れさせて大変申し訳ない思いでした。

かめ

発表原稿一切ナシで40分も喋られたのは大きな収穫。この調子なら博士論文審査会 (30分の発表時間)でも問題なくプレゼンできそうです

21日:研究室配属以来初めてのジンギスカンパーティー (リア幸-15)

発表の翌日、研究室配属以来初めてとなるジンギスカン・パーティー (BBQ)を行いました。火起こしして炭火で肉をジュージュー焼いていく本格的なイベントとなっています。屋外でBBQをするのですから本来はすっごく楽しいはず。しかし私はラム肉が嫌い。食べるのも嫌いだし匂いも嫌い。スーパーでラム肉コーナーを横切る際は息を止め早歩きで通過するほど。いくら他のお肉が美味しくたって、ラム肉が網上にあるだけで楽しさが半減してしまう。次に研究室でBBQをやる時は仮病を使って休もうと思います…

31日:留学内定先から結局何の連絡も来なかった (リア幸-30)

これまでの経緯

9/26から半年間ほどオックスフォード大学へ私費留学する予定なのですが、留学開始2か月前になってもオックスフォードの事務手続きが始まりません。オックスフォード大でお世話になる研究者の受け入れ許可は既に貰った。留学渡航費も科研費と貯金を使えば十分賄える形。しかし、肝心なオックスフォード大学の受け入れ手続きが進まない。そもそも留学ができると決まったのは4か月前、今年の3/25。受け入れ決定から4か月経っても何も進まないって一体どういうことなんでしょうかね…? 折悪しく、受け入れ手続きをして下さるオックスフォードの事務員さんが7月下旬から夏季休暇に。いつまでお休みになられるのかもよく分からないみたいです。もしかして私、オックスフォードに嫌われてます?嫌われるような言動なんて全くした覚えはないのだけれども…

留学手続きが進まないことに対し、最初は (もしかしたら留学へ行けないのかも…)と陰惨な気分になっていました。何のためにD進したのか、修士修了後に就職した方が良い思いができたんじゃないか、とメンタルがネガティヴになっていた。諸事情によりD1の一年間は一切の実験が行えません。留学には行けないし実験もできない。”D1の1年間が【無】で終わってしまうじゃん!!”と焦りに焦っていたのです。ただ最近は悟りを開き、 (オックスフォードがお呼びじゃないなら別にオレも行く気ないけど?)と留学にこだわらなくなってきました。”人を雑にあしらうこんな組織に行っても得るものは何もないだろう”と。騎士道を謳う紳士の国から非紳士的な扱いを受けている。ならば私は武士道を磨き、国際学会で似非紳士どもに武士道を叩き込んでやるまでです。日本に居ながら世界のトップに上り詰めた人だっている。自分もその一人になる。イギリスなんかに行かなくたって世界一の研究を仕上げればいい。

かめ

オックスフォードとのゴタゴタのせいで、10月初旬にスウェーデンで行われる国際学会に出られなくなってしまう可能性が。そうなったらもうお仕舞いです笑。”研究の道にはご縁がなかった”ものと思い、大学や国研に見切りをつけてD2で早期修了し企業就職するつもり

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